自閉症児とともに・・3700kmの旅 ゴルフカートで谷底へ

今日はレイクパウエルにむかいました。
ここは、国立公園でレインボーブリッジなどがあるところです。
この橋は岩でできたもので、誰かが、渡れるものではないのですが・・。
この橋を見るためには、湖の上を船にのって1時間ほどゆき、その奥にあるというものです。出発前に船のことについて、観光係のような所にいろいろ問いあわせしたのですが、どうも冬季は船が出ていないことが判明。観光係りの人に
困ったなぁ・・と話していたら、
「どうして困るの?船を自分で借りて、操縦して、見にいけばいいじゃない?船の予約は、この電話でできるので、する?」
といわれました。娘の香穂が
「それは危ない。私はゆみちゃんの操縦の船には、乗らない」
と言われ・・・係りの人に
「船を操縦するのに、免許はいらないのか?」
などなどいろいろ問いあわせて、とりあえず電話を切りました。そこから、船とかに詳しい友達にいろいろきてみたら
「香穂は、かしこい。あれは、素人が、しかも自閉症の多動のこどもを乗せて、操縦できるものではない。操縦に集中してしまうし、渡に注意もいかなくなるので、あぶない。」
といわれました。けど、まだ操縦してみたいという気持ちは、もっていた私。出かける前にも、
「ゆみ、船はあきらめろよ!」
と友達に言われでてきたのだけれど・・。
とりあえず、船着き場までいってみたら、誰も人がいない・・。ひとっこ一人いない。
アメリカの広大名景色の中に家族3人しかいないというのは、わりと・・というか、随分さみしいものです。その上、凍りつくように寒い。いつ雪が降ってもおかしくない景色です。
船着き場は、谷底にあるので、車を止めて、谷底にむかって歩いていると、後ろから、バルルルルルル・・・・という音が。見るとゴルフカートが私たちを必死で追っかけてくる。怒られるのかなぁ?立ち入り禁止だったのかな?と思っていたら、そのカートはバルルル、、といいながら止まった。
「どこへいくんだ?」
とカートの中から、防寒具しっかり着込んだ男の人に声をかけられた。
「船着き場」
といったら、乗せてやるというので、思わず、
「いくらですか?」
と聞いてしまった私。無料というので、カートに乗せてもらうと、もうジェットコースタで下におりてゆく感じでした。係りの人は、
「自分の船は、どこにある?」
ときくので、船はもってないけど、船着き場を見ようと思って・・というと、
「それじゃダメだ。引き返そう」
と、くるっとまわって、帰ってきてくれました。ところが香穂はジェットコースターが苦手。まっ青になりながら、乗ってました。私は無料でおもしろかったのだけど・・。結局、船だけみて、この日はおわり。けど、底のほうは、きれいだった・・。