じーっと見られるということ

今回、渡と香穂と私とで、日本に旅行をしたのですが、他のお母さんたちが言うように、たしかに、すごくよく見られます。じーっと見られます。渡が自閉症児なので、行動もおかしいし、奇声も発するからだとおもいます。さらに、我が家の場合は、もう少しじっと見てると、変わった光景が繰り広げられます。
渡と香穂は、顔つきは生粋の日本人なのに、英語で話し、私の日本語の指示も理解します。なので、あれ?ちょっと遅れてるはずなのに、英語で話してる・・と思われるようで、余計にたくさんの人がじっと見ます。たぶん、これって、自閉のお母さんは、耐えれないんだろうなぁ。と思います。私も最初は、少し苦手でした。アメリカでも見られることはありますが、ここまでじろじろ見られません。
ところが、今回の旅行で、わかったことは、この
”見る人たち”
というのは、別に悪気があって、私たちを眺めているわけではない人も多々いるということです。
香穂は、アメリカ育ちですので、人がじーっと香穂たちのほうをみて、目が合うと、
「こんにちは」
と、挨拶をしてしまいます。そうすると相手もあいさつをせねばならず・・。
あいさつをすると、会話になってゆくのですが、
見ている人は、
「綺麗な英語を話すわね。」
とか、香穂を誉めてくれたりします。香穂が
「私たちアメリカに住んでるの。だから弟と私は、英語なの。母は英語ができないので、日本語で話すけどね」
などと話しています。
「そうなの、アメリカは、いいところよね」
などと話がはずみ・・。

たぶん、じっとみる人の中には、大丈夫かな?なにかお手伝いできそうなこと、ないかな?と思っている人も多いと思う。けど、いかんせん、今の大人の世代(中年と呼ばれる世代でしょうか?)は、発達の遅れのある人と隔離状態で育った人が多いので、たぶん、どうすればいいのか、わからないかもしれない。
そういうふうにプラスに考えて、旅行していると、自閉症児を連れていても日本も居心地がよかったです。