〜自閉症児と1500kmの旅行〜大学見学

今回は、サンタバーバラでは、このホテルに泊まりました。
海が近かったのと、朝ご飯がきちんとしてるよ!みたいな評があったので、そこにしました。たしかに無料にしては、きっちりした朝ご飯でした。ホテルは、海の近くで、朝から、凧揚げをして、渡のガス抜きを(多動なので、力をここで抜かせておかないと一日はしゃぐので)させようとがんばりました。ところが・・。
買ってあげた凧が安物で、渡が走れども、走れども、凧は上に上がらず・・アメリカ製なので、いいかげんで、左右の長さが違うのが原因です。昔から、海にサーフィンに行って、体が冷えると陸で凧揚げをさせていた私。なので、渡は凧揚げは、お得意のはず。渡は必死に走っていましたが、ついに写真のようにあきらめました。

まっ、時間も時間なので、今回の旅行の目的であるアメリカの大学ツアーに参加です。
最初は、UC Santa Barbaraです。
カリフォルニアの公立の大学は、大きく分けて、California State of University(state)と. University of California(UC)の2種類があるようです。University of Californiaは、カリフォルニア州に11校しかないそうです。California State of Universityは23校あります。
入るのが難しい試験というより、成績や、論文や、SATテストの点数などなどいろいろなもので、決まるようです。なので、高校3年間が、受験期間と言えます。(高校はうちの場合は、4年制で、1年目の成績が大学にいかない)
さて、大学に到着した私たちは、予約していた時間より早めにインフォメーションセンターへ到着。香穂は、書類書きをしていました。香穂いわく、
「見学ツアーは、私だけで行く。渡はウロウロしたら、気が散るし、相手しないといけないし、その上、ゆみちゃんが、えっ?今、なんて言ったの?なんて言ったの?って毎回聞かれると、ツアーの意味がなくなるし。渡の面倒をみて、なおかつ、ゆみちゃんの通訳をして、それで私がツアーの話を聞いてツアーのガイドに質問ってなるとすごく忙しいことになるからさ。けど、もし来たかったら、来てもいいよ。」
と言われたので、私と渡は食堂(カフェテリア)へ。なんとなく、香穂が「お母さん」と呼ばず、「ゆみちゃん」と呼ぶ理由がわかった気がした・・。役たたずの母親です。
私たちがカフェで待っていると、2時間近くたって、香穂が帰ってきました。
この大学案内ツアー自体は、学生が行います。ボランティアが多いそうです。先生や係りの大人は誰もかかわりません。どの大学もだいたい90分のツアーで、大学の寮は、どういうところか?などが話されます。この大学は、希望した学生が寮母さんのような、ほかの学生のお世話係りになると、寮費が無料になるそうです。この大学は、UCのわりには、クラスが小さめで、一クラス50名までの授業が行われる場合が多いそうです。移動はほとんどが自転車です。海沿いの敷地が広い大学のために、自転車で移動が一番いいらしい。この大学は図書館の本のそろえがとてもよく、もし大学内に希望の本がない場合は、UC内で、本の貸し借りをできるため、他のUC大学から、本を取り寄せることが可能らしい。町までは、学校からバスがでていて、ほとんどのことは学内で終わります。バスは無料に近い金額で乗れるそうです。
香穂いわく、ツアーの間で、面白かったことは、ツアーは香穂以外は、親と子供で参加しているのですが、一人のお父さんが
「この大学の寮でのお酒の消費量は、他のUCと比べて多いのか?ボクは娘が心配で、心配で・・」
と質問しました。ガイドのかわいい女のコは
「まぁ、寮ですので、お酒の消費はありますが・・。」
といいながら、その質問したお父さんの肩を優しく抱きながら
「娘さんは、いつかは、自立するのです。心配はわかりますが、私のように、こうやって寮に住んで、親から少しづつ自立してゆくものなので、しょうがないことです。」
と言われていたそうです。
娘と2歳ほどしか違わない女のコ肩を抱かれて、説得される姿に、みんな、クスクスと笑っていたそうで、私もあとから聞いて爆笑してしまった。
ツアーがおわって、香穂とカフェなどをみて、サンタバーバラの街に繰り出しました。美術館をみたり、アーケードを見たりしていました。渡は、アーケードのクジラのしっぽに模したベンチに座って、香穂に顔の形を変えてくれとお願いしています。どういうのかというと、これ。

どうも筋肉が固まりやすい自閉の渡は、気持ちがいいらしい。美術館でとても静かに我慢して絵をみていたので、緊張したらしい。
で、写真に撮ってPCに載せろと指示するので、撮影して掲載しました。
なんか、ブログにのるとうれしいそうです。さっきから、これをみて、ケラケラと笑っています。
さて、私たちは、一路アナハイムへ。明日は、渡のお楽しみのディズニーランドです。