香穂の大学見学報告
香穂は、プライベートで進路カウンセラーの人に付いてもらっています。多種多様にある大学を選ぶときに、香穂が相談できるかな?と思ってです。どういう風にお願いしてるかというと、高校の単位を取るときも、何百通りもある単位の取り方や、卒業のために必要な単位数や必要科目と、大学を受験するときに必要な単位数と必要科目はちがうので、
そういうのも私は見れないので、お願いしています。
香穂は、前回違う進路カウンセラーの方についていたのですが、どうもこの人が
”高い偏差値=いい大学”
という見方をする人で、香穂が行きたい学科の話や、したいことなどは、あまり相談に乗ってもらえなかったので、違う方にお願いしました。実は大学見学もこのカウンセラーの方のお勧めで行ってきました。今日はそのカウンセラーの方に来ていただいて、大学見学の話をしていました。私が横に張り付いて聞くと香穂も話しにくいだろうとおもい、私は、他のことをしていました。
香穂の話は、また後で聞けばいいし。小一時間話したでしょうか。言葉に出して言うと香穂も頭が、クリアになるようで、晴れ晴れした顔でカウンセリングを終わっていました。その後、
香穂は、前回、英語の先生に進められて読んだ本
The Curious Incident of the Dog in the Night-Time (Vintage Contemporaries)
- 作者: Mark Haddon
- 出版社/メーカー: Vintage
- 発売日: 2004/05/18
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英語がよめない私のために、香穂が本の内容を説明してくれたのですが、この本の主人公は自閉症でとても犬が大好きな学生の話です。彼のお母さんは、自閉症児の子育てと息子の面倒をみようとしない夫との夫婦仲の悪さに疲れて、蒸発してしまいます。お父さんは、そのことが受け入れられず、ストレスで、息子が大事にしていた隣の犬を殺してしまいます。息子は、誰が犬を殺したかの犯人探しをするのですが、お父さんだとわかり完全にお父さん不信に・・・。さらにお父さんから聞いていた
「お母さんは、死んだ」
といわれていたのに、その死んだはずのお母さんから、死んだ日以降の日付で、大量の手紙が送られてきていて、その手紙の束を発見してしまいます。パニックになった彼は、なかなか事実関係がつかめずにいますが、結局、お母さんがいるロンドンにむかいます。持参品は、大事に飼っているねずみとその餌、少量のお金。あとお父さんの財布から、拝借したクレジットカードに、自閉症こだわりの数々(彼の場合は、学校のカバンや、数学の教科書、ブランドの決まった食べ物)などです。
と、このように、話は進むのですが、この本、自閉の特色がとてもよく表現されています。書いた方は、自閉ではないのですが、自閉についてむちゃくちゃ勉強したとあるだけに、自閉本人になりきって書かれています。
さて、今回の香穂の英語の授業のプロジェクトはもちろん自閉。
今回の旅行の渡のディズニーランドでの写真を貼り付けています。渡の耳ふさぎなどの他の人から見ると、「変わってる」と、とられる行動の写真を張って
「なぜこんなことをするのか?」
というのを、渡に代わって代弁しようというものです。どうしてそんなことを思いついたのか?と聞くと
「実はこの本、私のほかにも2〜3名の人が過去にプロジェクトをやっている。先生に読ませてもらったけど、誤解されている部分が多く、これならきちんと伝えようとおもい、プロジェクトにした」
そうです。
提出日は火曜日だそうで、どうなるか、楽しみです。
渡はペタペタとはられていく自分の写真を楽しそうに見ていましたが、さすがに美女と野獣のお姫様の”ビューティ”と、自分が映っている写真
は、欲しかったらしく、さっと取り上げました。香穂に
「やっぱ、そうだよな。それは渡がほしいよな。返すよ」
と、いわれていました。充実した一日がおわりました。