自分の食い扶持を自分で得る渡
日系スーパーマーケットで、先日抽選応募がありました。名前を応募用紙に書いて申し込むものです。私はこういうのは、香穂と渡と順番に平均になるように出すので、今年は渡の番。なので、渡の名前で入れておいたのですが、すっかり忘れていた。
で、日系スーパーに行ったら、張り出しがされてあったので、チェック。なんと!渡の名前がある!!すごー!そういえば、渡は、昔からあたり癖がありました。百貨店の300ドルのギフトカードがあたったり、マクドナルドで、プレステがあたったり。バスケットボールの世界大会の記念品(ボールや、観戦道具や、ジュースやジャンバーなどなど大量にはいってて、重くて、玄関先で箱をあけないといけなかった。)やレストランのコースを当てたりとか。まー当たります。ところが香穂は当たらない。なるべく姉弟、平等に応募してるのですが、あたりません。
香穂は昔から精進賞とかあれば、もらえそうなコツコツ型というか、努力してなにかを得るタイプなので、渡のようなあぶく銭というか、抽選でこういうことはないようです。たぶん、私も小さいときから当たり癖があり、母が自分がなにか欲しいときは私が抽選を引くとか、封筒を出しにいかないといけないとかよくあり、結構家の中に景品がありました。私自身で今まであてたもので大きめの物は、グッチの腕時計と、10万円の旅行券かな?母には、
「あんたの人生、バクチやな。」
と言われておりました。
さてお米の引き取りは本人が行かないと貰えないので、身分証明書をもって、いざ日系ストアーへ。
ご本人には、行く前に米があたったと伝えました。
掲示板を見て自分の名前があるので、もう万遍の笑み。
書類に渡がサインし、米を3袋引き取ります。我が家は白米は渡が一番食べるのです。すごー、自分の食い扶持を自分で稼いでるよ。
すごいねぇ。相当ご本人も嬉しいらしく興奮している。
それで突然日本語で
「今日は、渡の楽しい日です。」
と言いました。えっ??日本語は渡にとっては、外国語です。書いてある日本語を読んだり、漢字を書いたりは公文でやってるの出来ても、自分の気持ちを口頭で話すのが難しい。誰も聞いてないのに、突然、自分の今の気持ちを日本語で言うことなど、ほとんどない。ところがやっぱり日系スーパーで、日本食であるお米をもらったので、日本語でと思ったのかも。
お店の人と一緒に3袋の米を運び、店員さんに何度もお礼を言って、帰って来た渡。
自宅に戻って、20キロ超えの米と写真撮影です
いつものように、渡の指定席のお姉ちゃんの書いた絵の前で撮影。
渡は、私に、
「1袋1ドルだから3ドルだ。」
と英語で解説してくれました。いやー米が1袋1ドルだったら、我が家の家計はもっと楽。私が
「これ、ゴールドという、いい方のお米だから、定価は1袋26ドルくらいだった気がする。」と言ったら、すぐに計算して78ドル(約7500円)と言った。そして、突然、興奮しだし
$78, $78, $78!!!
と叫び始めた!!あまりにうるさいので、
「よかったね、幸せな日だねぇ。これで数ヶ月、お米買わなくてもいいねぇ。」
と話していました。もう大喜びの渡。米でこれだけ喜んでもらえたら、こちらも嬉しいです。
さて撮影も終わったので、今度は片付け。
3袋を自分でせっせと運んで片付けた後、突然、私に、
Mom, $78.
といって自分の手を差し出した。
えっーーー!!!定価で、私に売る気だったんですか???
どこまで守銭奴やねん。!!
あまりに驚いたので、思わず渡に、
越後屋、お前も悪じゃのぉ。
と言ってしまった。私の拒否反応は解ったらしく、さすがにそこまでうまくいかないな、と理解。耳までまっ赤にして、照れながら、たたたーと自分の部屋に入って行った。お金が数えられるようになると、いろいろ考えるんだな。