アメリカの社会病理を浮き彫りにさせるアメリカの高校卒業プロジェクト〜Part2~
先日アメリカの社会病理について書きました。
あれから一日3名づつの発表会は、まだまだ続き、香穂は、来週に順番が回ってきます。
他の生徒はどうだった?と聞いてみると
「いろんな生徒が発表したよ。けど、ほとんどが離婚関係で、なんか、悪いんだけど、離婚は飽きた。」
17歳にして離婚は飽きた・・。っていう高校生っていったい・・アメリカの社会病理だなーと思って聞いておりました。
私と香穂はDVについてや、性的虐待についても話しました。(我が家は、わりとOpenなので・・)そういうことも知識があれば、自分をどのように守るか?友達がそういう相談をしてきたら、どうすればいいか?も話します。
香穂は、地元校に保育園から通っていますので、小さいときからの友達も多々おります。
なので、
「へー。あの子のお父さん、もう今、ここにいないんだ」とか、
「へっー。牢屋に入っちゃったんだ」
というような話もあるようです。
いやぁ。私は聞いて驚きますが、高校生の頭が若いのか、なんでもありのアメリカなのか、香穂は本当に
「事実と淡々と受け入れている」
という感じです。公立の学校は、いろいろな子供が通っていますので、こういういろいろな話を聞くのは、香穂のこれからの人生の中で、とても大きな力になると思います。人の話を聞ける人になるだろうし、困っている人の痛みが少しでもわかる大人になるのでは?と私は期待しています。大人になって困った人の話をきいても
「えっ〜!」って驚くだけで終わらず、対処できる方法をすこしづつ学んでる感じでしょうか。
このプロジェクトになってからも、いろいろ文化の違いを香穂と話しますが、香穂曰く
「親が離婚したからグレるっていう単純な感じではないんだよ。」と言います。
日本の場合、親が離婚したら、子供が不良になっちゃったら、どうしようという話をよく相談されましたが、香穂いわく、
「アメリカの高校生は忙しいんだよ。」
とのことです。たしかに、宿題と出席が厳しい高校生活です。日本の場合、期末試験と中間試験をがんばっていれば、どうにかなりますが、アメリカの場合は、たったひとつの宿題を忘れただけで、ひどく成績に響いたりするので、息がぬけません。熱をだしたら、まず学校に来てから病院という冗談があるくらいです。
あと文化的に
「自分はこう思う」
ということを常に主張している部分がありますので、親が離婚で即ぐれる。なんていう考え方はしないようです。もちろん親が養育していますので親の意見も聞きますが、自分の主張もしてゆきます。中には、親が離婚して、自分はそのまま学校に通いたいために、
親にアパートの契約人になってもらい、近くにすむ人に監護人のようなものになってもらって、一人で生活し、自力で生活費をバイトで稼ぎながら、高校に通う生徒もいるそうです。
卒業の後の進路も本当ににバラエティ豊かにありますので、それを選ぶだけでも一苦労です。就職するにしても大学に行くにしても、本当にいろいろです。
なんか、アメリカの社会を垣間みた香穂の高校プロジェクトです。
香穂、来週はあなたの順番だよっ!