クリスマス当日

さてクリスマス当日です。高校生になった渡はサンタの本性もしっかりつかみ、数日前からラッピングペーパーを私に持たしては、部屋に閉じ込めます。プレゼントをラッピングしろ!ということで部屋に閉じ込めの刑を受けていたのですが、(なんだか、犯人になった気分)木の下に包んだプレゼントをおくと納得し、閉じ込めの刑から解放されました。


さて当日の朝。渡は早くからおきてサンタのプレゼントをあけています。渡は
「サンタがきた。渡のプレゼントだ。」
と大喜び。香穂のプレゼントは日本からのゲームで、発売日等の関係で、アメリカには、27日に到着する予定です。

空気が読めない渡は、プレゼントを香穂に自慢する、する。しつこく自慢攻撃です。
香穂が
「私のプレゼントがない!」と言い出しました。
「私は、プレゼントがないのに、そんなにプレゼントを自慢されたら、私はどんな気分だと思う?」
と説明が始まりました。香穂曰く、ちょっと空気を読まないとね。という感じで私に目配せします。


あせった渡。
「えっ?ないの?」という感じです。案の定、香穂には
"I'm sorry, Kaho"(香穂、お気の毒に)
と肩を抱えて、必死でなだめます。香穂は私のほうに目配せしています。その目は
「次はママのところに行くんだから、ちゃんとわかってるわよね。」という目です。



香穂が泣き真似を終えて、機嫌がよくなると香穂の思ったとおり、今度は私のところにやってきた。
「プレゼントだ。プレゼントだ。」
と私に自慢してました。私は
「よかったねー。」
と言っておりましたが、10回くらい自慢したところで、もう十分なので、香穂の目配せの通りに動きました。


もちろんのこと、サンタ不在の私は、クリスマスの当日の朝にプレゼントがおかれているなんていうこともないので、
「あぁぁー、ママもプレゼントがない!」

はっ!として、目がまんまるになった渡。
もしかして、この家でプレゼントをもらってるのは僕だけ?

そうです!渡だけです。

突然、無言になった渡。空気を読めたようです。
そうなんだよ。みんながみんなプレゼントがある訳じゃない。

焦った渡は、私のところにプレゼントのひとつの機関車トーマスのDVDをもってきて、一緒に見ようと言います。けど絶対に分けてはくれない。(笑)
よくわかったね。そうなんだよ。分けれるものは、持ってない人にはわけなきゃ!本当は、あげなきゃいけないんだよ。
けど、ごめんね、渡。トーマス見るのはもう勘弁。15年間は、みてますので、もう飽きました。どうぞお一人でお楽しみください。